愛されたい症候群とは?
愛されたい症候群とは、他人からの愛情を強く求める状態のことです。欲求が大きくなりすぎて、メンタルが不安定になったり恋人を振り回したりすることもあります。まずは、愛されたい症候群の特徴やなりやすい人のポイントからチェックしていきましょう。
愛されたい症候群の特徴
愛されたい症候群になると「愛してほしい」「大切に扱ってほしい」「必要としてほしい」といった欲求が、自分の意思とは関係なく次々に起こります。このような欲求を満たすため、恋人に依存したり底なしの愛情を要求したりする場合も少なくありません。愛されたいという欲求は誰しもにあるものですが、愛されたい症候群の欲求は継続性があり、何をしていても頭の片隅から離れないのが大きな特徴です。
ですが、恋人や配偶者に一方的に愛情を求める行為は、二人の関係悪化を招くことがあります。
特に結婚してからは、日常生活を共に過ごすことになるため、自分の心を満たすことよりも、家族のことを優先せざるを得ない場面も多々出てきます。そのため恋愛や結婚生活がうまくいきにくいのも、愛されたい症候群の特徴の一つといえるでしょう。
愛されたい症候群になりやすい人
愛されたい症候群になりやすい人は、下記のような特徴を持っていることが多いです。
- 自己肯定感が低い人
- 承認欲求が強い人
- 過去の恋愛でひどく傷ついた経験を持つ人
自己肯定感が低い人は他人に認めてもらうことで自信をつけようとする傾向があり、エスカレートして愛されたい症候群になるケースが少なくありません。また、これまでの恋愛で恋人から傷つくことを言われた、ひどい振られ方をしたなどの経験を持つ人も、他人の愛情をストレートに信じられないため愛されたい症候群になりやすいでしょう。
愛されたい症候群になってしまう原因
愛されたい症候群は、もとからの気質でなるのではなく、何らかの出来事や経験が原因でなるケースが大半です。
どのような原因で起こるのかを解説します。
親からの愛情が不足した環境で育った
幼少期の愛情不足が原因で、愛されたい症候群になる人は少なくありません。親からたっぷり愛されて育つと「自分を愛してくれる人がいる」という自信に繋がります。自己愛も形成され精神的にも安定するので、派手な愛情表現がなくても相手の気持ちを信じられるでしょう。
ですが、親からの愛情が不足した環境で育つと安心感や自信が育たず、相手の愛情を疑いやすくなります。「本当に愛されているのか」という疑問はいつしか不安に変わり、その不安を払拭しようと愛情を求めるうちに、愛されたい症候群になってしまうことがあるのです。
比較された・挫折を味わった経験がある
誰かと比べられたり大きな挫折を味わったりした経験が、愛されたい症候群の引き金になることもあります。比較される・挫折するといった経験は、自尊心が傷つき劣等感が強くなるためです。「私はダメな人間だ」「こんなこともできないなんて…」といった自己嫌悪にも陥りやすくなりますが、どんなに自分を嫌っても本心には自分を愛したいという気持ちがあるでしょう。
自分が嫌いだけど愛したいというアンビバレンスな気持ちを抱えた人は、自分で自分を愛せないぶん他人からの愛情で補おうとすることがあります。
人間関係が希薄で孤独な状態
希薄な人間関係で孤独感を強めることが、愛されたい症候群の原因になるケースも多いです。人は孤独を強く感じれば感じるほど「誰かに愛されて孤独を埋めたい」と考えます。また、孤独感に苛まれるとマイナス思考にもなるので「自分は誰からも必要とされていないのでは」と不安になり、他人の愛情を確認したくなるのです。しかし、あなたが自分の心の穴を埋めるためだけに愛情を求めれば、相手は都合よく使われているような気持ちになり離れてしまうことがあります。そうすればさらに人間関係が希薄になり孤独な状態に陥るため、愛されたい症候群も重度になるでしょう。
【診断テスト】愛されたい症候群チェック
「私って愛されたい症候群なの?」と疑問を持っている方もいるでしょう。ここでは、愛されたい症候群なのかを診断する10個のチェックリストを紹介します。当てはまる項目が多いほど愛されたい症候群である可能性が高いので、ぜひチェックしてみてください。
愛することより愛されることを重視する
相思相愛でいるためには、愛しつつ愛されるのが理想です。ですが愛されたい症候群になると強い愛情を求めるあまり、愛することよりも愛されることにばかりこだわってしまいます。恋愛中はとにかく相手に愛されたい!とことん尽くしてくれる人がいい!と考える人は、愛されたい症候群かもしれません。
一人行動が大の苦手
一人で行動すると心細くてたまらないという人は、愛されたい症候群の可能性があります。愛されたい症候群の人は寂しがり屋なので、一人行動が苦手です。自分のやりたいことや行きたい場所があっても、付き添ってくれる人がいないと予定をキャンセルしてしまうこともあるほど。不安感や孤独感が強い愛されたい症候群の人は、誰かと一緒に過ごすことで寂しさを紛らわせたいのでしょう。
気づくと自分ばかり話していることがある
自分の話をするつもりじゃなかったのに、気づくと自分ばかり話してしまう…という人も、愛されたい症候群かもしれませんね。愛されたい症候群の人は「自分の魅力を知って好きになってもらいたい」という気持ちから、つい話しすぎてしまうことがあります。しかし、一方的に話すだけでは円滑なコミュニケーションは生まれないので注意が必要です。
恋人から愛情表現されても満足できない
恋人から「好きだよ」と言われてもスキンシップを取っても、愛されている実感が得られない!という人も、愛されたい症候群になっているといえるでしょう。愛されたい症候群はあなたの心に起因して起こるものなので、あなたの心が満たされない限りどれだけ愛情を注がれても満足できません。常に愛情に飢えているため毎日でも恋人に会いたいと思い、依存してしまうこともあります。
相手に不満があっても我慢する
愛されたい症候群の人は、多くの人から愛されようと誰にでも愛想よく振る舞う八方美人の気質があります。そのため、相手に何か不満を抱いても自分の意見を伝えず、ぐっと我慢してしまうことが珍しくありません。他人に合わせすぎて言いなりになるケースも多く、選ぶ恋人を間違えると不幸な恋愛にハマってしまうでしょう。
自分を好きになれない
自分のことが嫌いでしばしば自己嫌悪に苛まれるという人は、愛されたい症候群かもしれません。愛されたい症候群の人は自己肯定感が低く自信が持てないからこそ、自分を認めて愛してくれる他人を求めます。「こんな自分でも愛される」と思えれば、失った自信を取り戻せるかもしれないという期待もはらんでいるのではないでしょうか。
親とあまり仲良くない
親からの愛情不足が原因で愛されたい症候群になった人は、大人になってからも親と良好な関係が築けない場合が多いです。たとえ普通に話せても、本音を打ち明けられなかったり、気を使いすぎて一緒にいるだけで緊張したりするでしょう。「幼少期に愛されなかった」という悲しみは心の傷なので、月日が経っても癒えることはありません。それどころか過去に寂しい思いをした反動で、一層他人の愛情に執着しやすくなります。
SNSチェックが欠かせない
「誰かに愛されたい」という気持ちと「人から認められたい」という気持ちはよく似ています。そのため愛されたい症候群の人は承認欲求も強く、手っ取り早く多くの人と繋がれるSNSに依存しやすいですしょっちゅうSNSをチェックする人や、SNS投稿を頻繁に行ってリアクションを求める人は、愛されたい症候群になりやすいので注意しましょう。
恋人に試し行為を行ったことがある
自分が本当に愛されているのか確かめようと、恋人に試し行為をしたことがある人はかなり高い確率で愛されたい症候群になっているといえそうです。試し行為とは、たとえば他の異性に惹かれている演技をしたり、本気ではないのに「別れよう」と言ったりして恋人の反応をうかがうことこのような試し行為は、二人の信頼関係に亀裂を生みやすいため取るべきではありません。しかし愛されたい症候群の人は、愛情に固執するあまり冷静さを失って試し行為をしてしまうことがよくあります。
別れを過剰に恐れる
大好きな人と別れることは誰にとっても恐ろしいことですが、愛されたい症候群の人は過剰に恋人との別れを恐れる傾向があります。愛されたい症候群の人にとって別れは、今以上に孤独が強まる恐ろしい出来事です。そのため、恋人と円満でも急に別れの不安に駆られて情緒不安定になったり、相手が嫌がっているのに束縛したりすることがあります。
愛されたい症候群は克服するべき?
上記のチェックリストで、自分は愛されたい症候群だと確信を持った方も多いはずです。「今すぐ克服や改善をしないと!」と思っている方もいるかもしれませんが一度落ち着いて、愛されたい症候群は克服するべきか考えてみましょう。
愛されたい症候群は悪いことではない
愛情を求めて他人を振り回したり、特定の人の愛情が受けられないことで、代わりを求めて浮気や不倫をしたり・・・誰かに迷惑をかけたりするのは良いこととは言えませんが、ただ「愛されたい」と願い適切に努力できるのであれば、愛されたい症候群は悪いことではありません。
好きな人から愛されたいと思うのは当然のことですし「愛したいタイプ」の人の中には、自分の愛情を求めてくれる愛されたい症候群の人が好みという人もいます。「急いで直さないと」と思うと焦りで空回りしてしまうことがあるため、まずは「愛されたい症候群でも悪くない」と今の自分を認めてあげましょう。
愛されたい自分を肯定してあげよう
愛されたい症候群の自分を受け入れてあげることは、自己肯定感を育てる第一歩です。自己肯定感の低さから愛されたい欲求が高まっているケースも多いので、自分で自分を認められるようになるだけで、心が落ち着く場合もあります。
また、無理に克服しようとするのではなく、愛されたい自分を尊重して「愛される女性になること」を目指してみるのも一つの手といえるでしょう。ありのままの自分を受け入れると気持ちもポジティブになって笑顔も増えるので、きっと今以上に愛してもらえるはずです。
愛される女性の特徴
「愛される女性になる」といっても、具体的にはどんな女性が愛されるのかが気になりますよね。ここからは、恋人や周囲の人から愛される女性の特徴を紹介します。
彼氏や恋人から愛される女性の特徴
彼氏から愛される女性は、可愛らしさと強さを内面に両立させており、下記のような特徴を持っています。
- 自立している
- 依存しない
- 愛嬌があり素直
べったり依存するのではなく自立心があり頑張っている女性は、男性から好意的に見られます。頑張っている女性が、たまにみせる弱音に恋に落ちる男性も多いもの。また、愛嬌があり素直な女性は一緒にいて居心地がいいため、男性から一途に愛されやすいです。
ただ、愛嬌は得ようとしてすぐに得られるものではありませんよね。おすすめの方法は、周囲の人のために、何かできることはないか考え、実践することです。例えば、普段の日常でも、誰かに「ありがとう」「嬉しい」などのプラスの感情を伝えるようにしてみてください。愛嬌は天性のものもありますが、プラスの言葉をかけたり行動ができる人も、周囲の人から愛を受けやすい人の特徴ですよ。
友人や周りの人から愛される女性の特徴
友人をはじめとする周囲の人からも愛される女性は、人に好印象を与える親しみやすい特徴を持っています。
- 笑顔
- 気配り上手
いつも笑顔を見せてくれる人は、いるだけで場をパッと明るくしてくれる存在です。さらに些細なことでも、何かあればお礼の連絡も欠かさず行う人は気配り上手でもあるので、多くの人から愛されます。
愛される女性になるためにできること
最後は、愛される女性になるためにできることをお伝えします。今日からでもすぐに実践できることなので、ぜひやってみてくださいね。
愛される女性になる方法①人と自分を比較しない
人と自分を比べても、劣等感しか生まれずプラスの効果はありません。最初はなかなか難しいかもしれませんが、「人は人、自分は自分」と割り切って考えることが必要です。人と比べなくなれば、劣等感を抱きにくくなります。何より、今のお相手は、あなたのことを素敵と感じているから、お付き合いが始まったんだと思います。毎回のデートで大切にしてくださっているのなら、尚のこと。まずは、それを自覚し、認識することで、それが自信に繋がりポジティブ思考になるでしょう。前向きな女性は見ているだけで元気がもらえるので、彼氏はもちろん周囲の人からも愛されるはずです。
愛される女性になる方法②恋愛にのめり込まない
付き合いたての時期に、恋愛にのめり込むのは、とても楽しい時期ならではですよね。ですが、熱中できる仕事や、趣味がほとんどない女性で、お相手との恋愛にのめり込んでしまうことがあります。あまりにも恋愛だけに集中すると恋人に依存して負担をかけることがあります。恋人から「自立心がない女性」と思われる可能性もあるため、相手と距離をとる時間も作りましょう。友人に会ったり、習い事に打ち込んだり、家で漫画や本を読むでも良いです。恋愛や、お相手だけが中心の生活を送らないように気をつけましょう。恋愛中でも趣味や自分の時間を大切にし、恋人との時間にメリハリを持つようにしましょう。
愛される女性になる方法③二人の時間を楽しく過ごす
恋愛だけにのめり込まず離れている時間も大切にできれば、今度は二人で過ごせる時間もより一層楽しいものになるよう工夫してみてください。もっとも、関係性にメリハリが生まれれば、特別なことをしなくてもあなたが楽しそうな笑顔を見せるだけで、彼氏も嬉しさや楽しさを感じてくれるはずです。また、お互いの近況や最近ハマっている新しい趣味をイキイキと伝えれば、彼氏も喜んで聞いてくれるかもしれませんマンネリ化を打破し、二人で過ごす時間がさらに楽しくなれば、二人の愛情もより強くなるので、良好な関係が長続きするでしょう。
愛されたい症候群な自分を受け入れて幸せになろう
チェックリストで愛されたい症候群だと判明しても、無理に克服する必要はありません。愛されたいという気持ちは多くの人が持っているものであり、何も悪いことではないのです。早急な対処が必要と、焦る必要はありません。ですが、一方的に「愛して!」とアピールを繰り返せば、恋人の負担になってしまうこともあります。そのため愛されたいと願うのなら、愛される女性になれるよう小さな努力から始めてみましょう。例えば、彼氏と過ごさなくてもできる自分の幸せな時間を見つけること。また、自分の彼に対する好きの感情を伝えたり、「彼にできることはないかな?」と何か行動を先に起こすことで、彼からも嬉しい反応が返ってくるかもしれません。愛されたい症候群の自分を受け入れ、そんな自分も大切にすることで、ひいては相手のことを今よりも大切にできるようになります。結果、今までよりもさらに幸せな恋愛ができるはずです。