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婚約破棄の意味正しく理解してる?対処法や慰謝料など知っておくべきことを解説

ライター
くるみ編集部
監修者
結婚相談所イノセント 代表 坂田
2024.02.24 公開
結婚が決まっていた相手とうまくいかなくなってしまった。そんな状況になってしまうと「婚約破棄されるのではないか」「結婚をやめたほうがいいのではないか」と考えてしまうこともあるでしょう。ただ、一度は結婚を決めた相手との別れとなると、そう簡単には決断できない、合意できないこともありますよね。そこで今回は、婚約破棄の対処法、慰謝料など、知っておくべきことについて解説していきます。まずは婚約破棄について知識を増やし、それから今後の行動について考えていきましょう。
この記事を読んでわかること
婚約破棄は女性から、男性からによって少し違います。女性はマリッジブルーや男性の浮気が多く、男性は生活感や価値観の不一致を理由にすることが多いです。また、親の反対を受けて婚約破棄になる場合もあります。婚約破棄は、うまく話がまとまらなかった場合に、両家を巻き込んで慰謝料を請求されるなどのトラブルになることもあります。慰謝料は相場で50万円〜200万円程度、不当な理由での破棄の場合に請求できます。もし円満に婚約破棄をしたい場合は、いきなり婚約破棄を伝えるのではなく、相手が気持ちを整理する時間を設けることがポイントです。一方的に突然ではなく、不満を事前に伝えておきましょう。トラブルになりそうな時は、1人で抱え込まずに第三者やプロに相談しながら対処していきましょう。
もくじ
1. 婚約破棄とは? 2. 婚約破棄のよくある理由は? 3. 婚約破棄の話し合いで起こるトラブル例 4. 婚約破棄で慰謝料は発生する? 5. 円満に婚約破棄をしたいときの対処法 6. 婚約破棄に納得できないときはどうする? 7. 婚約破棄は焦らず冷静に対処を

婚約破棄とは?


まず初めに、婚約破棄の基礎知識について解説していきます。あなたは婚約破棄の意味を正しく理解できているでしょうか? 婚約破棄に関する知識と照らし合わせながら、改めて婚約破棄への理解を深めていきましょう。
 

そもそも婚約とは?


そもそも、婚約とはどんな意味があるのでしょうか。婚約とは、カップルが結婚に対してそれぞれ同意し、約束をすることです。結婚に対する両方の明確な思いがあれば、書面上の契約やプロポーズがなく、口約束の状態でも婚約だと認められます。ただ、口約束だと婚約した証拠があまりないため、いざとなったときに婚約している事実を証明するのが難しくなってしまうこともあります。
 

婚約破棄とは?


婚約破棄とは、婚約が成立している状態で、どちらかの一方的な申し出により婚約を取りやめることです。婚約破棄は、ふたりの話し合いの末に決まるのではなく、どちらかの一方的な申し出がきっかけになって決まります。結婚への気持ちが高まっている中、突然申し出があることもあるため、婚約破棄を告げられた側は大きなショックを受けていまいやすいです。
 

婚約破棄と婚約解消の違い


婚約破棄は、どちらかの一方的な申し出により婚約を取りやめる場合に使いますが、婚約解消はふたりの合意がある状態で結婚を取りやめる場合に使います。そのため、婚約した後に話し合い、別れることになったケースは婚約解消に該当します。
 

婚約破棄にならないケース


中には、片方の一方的な申し出であっても、婚約破棄にならないケースがあります。「借金・モラハラ・DV・不貞行為・犯罪歴の発覚」など、正当な理由がある場合は、一方的な申し出であっても婚約破棄にならないのです。そのため、正当な理由がある場合は、婚約破棄をした側への慰謝料請求も認められていません。
 

婚約破棄のよくある理由は?


続いて、婚約破棄のよくある理由について解説していきます。婚約破棄といっても、パターンはさまざまです。あなたが婚約破棄を告げられた、相手に告げようとしている理由はどんな内容なのでしょうか。婚約破棄が起こる背景について、改めて考えていきましょう。
 

女性が婚約破棄する理由


女性が婚約破棄する理由は、マリッジブルーや男性の浮気などが多いです。結婚して環境がガラッと変わることに対して不安を感じ、結婚をやめようと考えてしまったり、男性の浮気をきっかけに婚約破棄せざるを得ない状況になってしまったりします。男性の中には、結婚が決まったことで「もう遊べないから」と浮気や遊びに走ってしまう人もいるため、それが原因で、女性が婚約破棄をしてしまうこともあるのです。
 

男性が婚約破棄する理由


男性が婚約破棄する理由は、マリッジブルーや生活観、価値観の不一致などが多いです。男性は「結婚したら家族を守らないと」と考えていることが多く、その責任の重さに耐えられなくなってしまったり、将来が不安になってしまったりすることでマリッジブルーになってしまうことがあります。また、同棲を始めて生活観の違いを感じたり、大切にしている価値観に違いがあったりすることで、結婚破棄を考えてしまうケースもあります。
 

親が原因となる理由


結婚破棄は、当人同士の問題ではなく、親同士が合わない、親に結婚を強く反対されているなどの問題で起きることもあります。ふたりが結婚を望み、お互いを思い合っていたとしても、親の影響で結婚を諦めることを考えてしまうケースもあるのです。親が原因となる理由での結婚破棄は、駆け落ちすることによって防がれ、結婚が叶うケースもあります。
 

婚約破棄の話し合いで起こるトラブル例


続いて、婚約破棄の話し合いで起こるトラブル例について解説していきます。婚約破棄に関する話し合いでは、トラブルに発展してしまうことも少なくありません。これから婚約破棄することを考えている人、婚約破棄をされそうだと感じている人も、起こりやすいトラブルを事前に把握しておくことが大切です。起こりやすいトラブルを把握しておけば、スムーズに話し合いを進められるようにもなっていくでしょう。
 

①話がまとまらない


婚約破棄は、どちらかの一方的な申し出から始まるため、話がまとまらなくなってしまいやすいです。婚約破棄をされた側は、一生一緒にいるはずだった相手に急に別れを切り出された状態であり、戸惑ってしまうのも当たり前でしょう。片方は「婚約破棄したい」、片方は「結婚したい」とお互いの意見を譲ることができず、相手の意見に納得することもできず、話し合いが平行線になってしまいやすいのです。
 

②双方の家族を巻き込むことになる


すでに両家顔合わせや結納を済ませていたとなると、結婚破棄によって双方の家族を巻き込むこともあります。婚約破棄をされた側の家族が怒りの声をあげることもあるでしょう。両家顔合わせや結納、結婚準備等で両親からの金銭的な援助や両家の金銭の受け渡しがあることもあるため、トラブルに発展してしまいやすいです。
 

③慰謝料を請求される可能性がある


婚約破棄をした側は、された側から慰謝料を請求される可能性があります。ただ、慰謝料は、婚約破棄されたら必ず請求できるというものではなく「借金・モラハラ・DV・不貞行為・犯罪歴の発覚」など、婚約破棄に正当な理由がある場合は、請求することができません。
 

婚約破棄で慰謝料は発生する?

 

慰謝料の相場


婚約破棄では、慰謝料が発生することがあります。慰謝料の相場はケースにもよりますが、50万円〜200万円程度です。慰謝料は、婚約破棄が正当な理由なのであれば請求することができませんが、不当な理由(浮気相手と結婚したいから別れたい・親に結婚を反対されているなど)の場合は、請求できることがあります。ただ、慰謝料を請求するためには証拠が必要になってくるため、まずは婚約していることの証拠、婚約破棄の理由に関する証拠を揃えなければならなくなってくることもあります。
 

慰謝料以外に問題になる可能性のある費用


婚約破棄では、慰謝料以外に問題になる可能性がある費用もあります。それは、婚約準備にかかった費用(指輪の購入費・結婚式や新婚旅行のキャンセル代・新居にかかった費用など)です。また、結納を行った場合は、結納金の返還を求められることも。中には、結婚に伴って仕事をやめているケース、婚約時に女性が子どもを妊娠しているケースもあるため、失業しなかったら本来得ているはずの収入分、妊娠出産、育児に必要な費用を支払う場合もあります。
 

円満に婚約破棄をしたいときの対処法


もし、婚約破棄をしたいと考えている場合は、どのように対処していけばいいのでしょうか。ここでは、婚約破棄をしたいときの対処法について解説していきます。婚約破棄への気持ちが固まってきているのであれば、少しずつ準備をし、問題に向き合っていきましょう。
 

不満や不安をパートナーに事前に伝える


婚約破棄を考えている場合は、不満や不安を婚約者であるパートナーに事前に伝えるようにしましょう。何事もなく幸せな日々を過ごしていたのに、急に婚約破棄されたら相手は戸惑ってしまいます。まずは、婚約破棄を切り出す前に、自分が思っている素直な気持ちを話してみてくださいね。
 

相手が気持ちを整理する時間を設ける


婚約破棄について相手に伝えた場合は、相手が気持ちを整理する時間を設けることが大切です。婚約破棄について告げられ、あなたのペースで勝手に進められてしまったら、相手は気持ちが整理できないままになり、新たなトラブルに発展しまうこともあります。婚約破棄を伝えたのであれば、相手が気持ちを整理する時間を設け、そのうえで話し合いを進めていきましょう。
 

一方的に婚約破棄を告げない


正当な理由であれば、一方的な婚約破棄でも問題がないこともありますが、基本的には一方的に婚約破棄を告げないようにしていきましょう。「この先ずっと一緒にいる」と思っていた相手に、結婚をやめたいと伝えられると、大きなショックを感じる方がほとんどです。婚約破棄を決めたのであれば、一方的に告げるのでなく、相手の気持ちを考えながら進めることがポイントになっていきます。
 

必要なときには第三者に相談する


婚約破棄は、お金が関係してくることも多いため、なかなか当人同士だけでは解決が難しいことがあります。そういうときは、弁護士などの第三者に相談するのもありです。第三者を交えることで冷静に話し合いを進められたり、婚約破棄の手続きをスムーズに進められたりすることもあります。ただ、婚約破棄される側からすると、急に弁護士の話を出されたらさらに混乱してしまうことも。基本的には当人同士でしっかり話し合いをすることを大切にし、必要だと感じたときには、第三者に相談するようにしていきましょう。
 

誠実な対応がトラブルを回避するポイント


婚約破棄をする場合は、誠実な対応をすることがトラブルを回避するポイントです。特に、不当な理由で婚約破棄をしようと考えているのなら、なおさら誠実さが大切になっていきます。婚約破棄をするという事実だけでも相手を傷つけてしまうため、それ以外の部分でさらに嫌な思いをさせないように心がけていくことが大切です。
 

婚約破棄に納得できないときはどうする?


もし、パートナーから婚約破棄をされてしまったというときは、どのように対応していけばいいのでしょうか。また、婚約破棄に納得できないときは、どう相手と向き合っていけばいいのでしょうか。ここでは、婚約破棄を告げられ、納得できないときはどうするかについて解説していきます。もし、あなたが「婚約破棄をされてしまった」という場合は、今後の動き方を考えていく際に、参考にしてみてくださいね。
 

本音を伝えて話し合いを重ねる


婚約破棄されそうな雰囲気を感じたとき、実際に婚約破棄をされてしまったときは、まずあなたの気持ちを整理する時間を作りましょう。もし、相手が自分勝手に進めようとしている場合も「少し時間がほしい」と伝えてみてください。自分の気持ちが整理できてきたら、素直な本音を相手に伝え、話し合いを重ねていきましょう。婚約破棄は、相手の身勝手な理由で行われることもあります。そのため、急な出来事に深く傷ついてしまうこともあるでしょう。ショックもあり、うまく気持ちを伝えられないこともあるかもしれませんが、幸せな未来に向けて後悔のない選択をしていくためにも、あなたの本音をしっかり伝えることが大切です。もしかしたら、婚約破棄の理由によっては、ふたりで話し合えば解決できることもあるかもしれません。まずはあなたの本音を伝える、そして相手の本音もしっかり聞き出し、話し合いをしていきましょう。
 

ひとりで抱え込まないで周りに相談する


婚約破棄をされてしまった場合、これからの人生に絶望してしまうこともあると思います。深い悲しみを感じ、どうしたらいいかわからなくなってしまうこともあるのではないでしょうか。そういうときは、ひとりで抱え込まずに、周りに相談することが大切です。信頼できる友人や知人に相談しながら、解決策を考えていきましょう。話し合いがどうしても進まない、精神的につらくなってしまったときは、弁護士への相談や心療内科でのカウンセリング、夫婦カウンセラーへの相談など、さまざまなサービスを利用するのもありです。心が大きく振り乱される問題だからこそ、ひとりで抱え込まずに、進めていくことが重要になっていきます。
 

婚約破棄は焦らず冷静に対処を


「一生をともにする」と決めた相手と別れることになる婚約破棄は、告げる側も告げられる側も、大きなストレスを感じてしまいやすいです。それぞれの意見があるからこそ、なかなか結論が出ないこともあるでしょう。婚約破棄の問題に直面したときは、焦らず、冷静に対処をしていくことが大切です。心が大きく乱される出来事だからこそ、感情的になってしまうこともあるかもしれませんが、後悔のない選択をするためには、冷静に対処していくことが必要になってくるのです。本音をしっかり相手に伝え、相手の本音にもしっかり耳を傾けながら、ふたりの結論が出せるように話し合いを重ねていきましょう。