生涯独身の女性の割合は?
まず初めに、生涯独身の女性の割合から見ていきましょう。国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集」2017版を元に作成された、読売新聞オンラインのデータによれば、50歳時点で1度も結婚歴がない女性の割合は、右肩上がりになっています。1970年頃には、3.3%だった独身女性の割合は、2015年には14.1%に。1970年頃に比べて、4倍以上に増えていることが分かりますね。一方、独身の男性の割合はどうなっているのでしょうか。独身の男性の割合を見てみると、1990年頃まで男女で大きな差はありませんでした。でも、1990年以降は、女性と大きな差が生まれています。2015年は、女性が14.1%、男性が23.4%と大きな差が。全体の傾向として、生涯独身の人は右肩上りで増えています。男女で比べた場合は、独身の男性がより増えている傾向があります。
一生独身の女性が増えている理由は?
ここからは、一生独身の女性が増えている理由について解説していきます。昔に比べて、結婚するのは当たり前という風潮はなくなり、さまざまな選択肢で人生を生きられる時代になってきました。さまざまな選択肢の中で、独身を選んだ女性はどんな理由で決断をしたのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
結婚したいと思える相手に出会えないから
結婚したいとは思っているが、結婚したいと思える相手に出会えないことで、独身になる女性もいます。このタイプの女性の場合は、結婚願望がないわけではないので、結婚したいと思える相手に出会えれば、独身でなくなることもあるでしょう。
自由や気楽さを失いたくないから
結婚は、幸せがある一方で、ライフスタイルの大きな変化があることがあります。住む場所が変わったり、結婚相手と同棲をするようになったり、中には仕事を変える人もいるでしょう。ライフスタイルが変化すると、これまでの暮らしの自由さや気楽さを失ってしまうこともあります。今まで大好きだった自分の家が、なかなか気が抜けない場所になってしまうこともあるかもしれません。自分が心地よく暮らせるライフスタイルの自由さ、気楽さを失いたくないという理由で独身を選ぶ女性は多いです。
お金を自由に使いたいから
結婚をすると、財布を一緒にするご夫婦もいますね。家庭運営や子育てのためにお金を使う機会が増えることで、独身時代よりお金が自由に使えなくなることが多いです。自分で稼いだお金は、自分のために自由に使いたい!という気持ちが強い女性は、独身を選びやすいでしょう。ファッションや美容が好きな女性は特に、自分にお金を使いたいという気持ちが強いかもしれませんね。昔より女性の社会進出が進み、自分の収入で生活をしている女性が増えたことも、独身の女性が増えている理由に繋がっているでしょう。
子育てや家事で仕事を失いたくないから
自分のキャリアを大事にしたい女性は、独身を選ぶ傾向があります。現代は、昔に比べて、夫婦共働きや家事折半の感覚など、新しい価値観が浸透してきていますね。とはいえ、妊娠や出産は、どうしても女性の負担が大きくなってしまう部分があります。出産直前や出産直後は、思うように仕事ができないことが多いでしょう。そのため、少しでもキャリアに影響があるなら……という理由で結婚はせず、独身を選ぶ女性もいます。
女性が一生独身でいるデメリットは?
女性が独身でいることを選んだ場合、これまでの安定したライフスタイルを続けられ、自由さや気楽さがあることがメリットです。一方で、女性が独身でいるデメリットは何になるのでしょうか。ここでは、女性が一生独身でいるデメリットについて解説していきます。独身を選んだ際に、起こりやすい問題やデメリットをしっかり把握した上で、将来についてじっくり考えていきましょう。
老後の生活への不安や孤独感
自分で選んだ道とはいえ、老後に1人で過ごすことには不安を感じてしまう女性が多いと思います。もし老後に家で倒れてしまったら、気付いてくれる人がいない。最悪孤独死してしまうかも……と不安を膨らませてしまうこともあるでしょう。独身を選んだ場合は、普段から健康を意識し、老後について早めに考えておくのがおすすめです。
1人で老後に向けた貯金を貯める必要がある
生涯独身となると、老後も1人で過ごすことが多いと思います。そのため、早くから老後に向けた貯金を1人で貯めていく必要があります。独身生活では、1人でやりくりしていくことが多いので、考えることの多さが悩みになってしまうことがあるかもしれません。現在は、設備やサービスが従実した高級老人ホームもあるため、お金が確保できれば、安心して老後を過ごすことも可能です。独身を選ぶ場合は、早い段階から計画的に貯金を進めておきましょう。
給料によってはマンション購入、住宅ローンの支払いが難しい
独身女性の場合、給料によっては家を買うことが難しく、賃貸の生活が長くなることがあります。賃貸の場合、老後に家賃の支払いが厳しくなってしまうこともあるでしょう。そういった未来を見据えて、お金や家について考えておく必要があります。逆に、独身だからこそお金が貯まりやすく、早い段階で自分のために家を購入する女性もいます。
病気や介護など生活を支え合える人がいない
独身を選んだ場合、夫や子どもが側にいる結婚生活とは逆に、1人での生活が多くなります。そのため、病気になったり、将来介護が必要になったりした場合、支えてくれる人がいないことがあります。緊急時は、外部のサービスを利用する機会がどうしても多くなるので、金銭的な余裕を持っておくことが必要です。また、何かあった時のために、支え合える独身仲間を作っておくのも良いでしょう。結婚はしないけど、恋愛はしていたいという女性は、彼氏と自由に恋愛を楽しみ、支え合って生きていくのもアリです。
一生独身でも大丈夫な「1人」が向いている女性の特徴
結婚生活に向いている女性もいれば、独身生活に向いている女性もいます。ここでは、一生独身でも大丈夫な「1人」が向いている女性の特徴について解説していきます。今のところ、独身でいることを考えているという女性は、自分に当てはまっているものがあるか確認してみてください。
こだわりが強くマイルールが多い
こだわりが強いとは自分の意見がしっかりあり、それが言葉にできているということなので、決して悪いことではありませんよ。こだわりが強く、マイルールが多い女性は、誰かと暮らすこと、生きることに窮屈さを感じてしまうことがあります。もし結婚を選んだ時も、自分1人だったら自由にできるのに……と考えてしまうことが多いと、辛い結婚生活になってしまいかねません。このタイプの女性は、自分の好きなライフスタイルで自由に過ごせる独身生活が向いているでしょう。
年収が高く経済的に自立している
年収が高く、経済的に自立している女性は、自分だけで生活できる力があります。そのため、本当に心から一緒に生きていきたいと思う相手がいない限りは、あまり人と暮らすメリットを感じないかもしれません。自分の年収で不自由なく生きていけそう、老後までの貯金もなんとかなりそうという女性は、自分が穏やかにいられる選択として、独身を選ぶのも良いでしょう。もしくは、変に結婚を焦らず、この人とだったらカップルになっても良いかな、という方が現れるまで、まずは恋愛を楽しむことも良いかもしれません。
1人でいるのが好きで干渉されるのが苦手
結婚となると、別居婚でない限りパートナーと暮らすことになります。また、パートナーの家族とも関わりを持つようになり、自分だけの人生ではなくなっていくでしょう。1人でいるのが好きで、干渉されるのが苦手な女性の場合、自分だけの人生でなくなることにストレスを感じてしまうことがあります。結婚によってライフスタイルが変わることも、干渉されているようで嫌と感じてしまうことがあるかもしれません。
仕事が好き、もしくは自分の時間が充実している
仕事が好きであったり、趣味などによって自分の時間が充実したりしている女性は、あまり結婚に魅力を感じない傾向があります。今の生活で満足しているため、特に変えようとは思わないからです。今の生活を変えてでも結婚したいかと言われたら、そうとは思えないこともあるでしょう。今の自分の暮らしに満足している女性は、その生活が無くなったらどう思うか考えることで、人生の選択がしやすくなるかもしれません。
生涯独身か結婚か後悔しない選択のポイントは?
最後に、生涯独身か結婚か、後悔しない選択のポイントについて解説していきます。独身と結婚、どちらにもメリットがあり、デメリットがあるからこそ悩んでしまいますよね。納得できる答えを探すためにも、自分らしく生きられるかどうかを大切に、考えるようにしていきましょう。
他人と自分を比較しない気持ちを持てる
結婚を選んでも、独身を選んでも「やっぱりあっちを選んでおけば……」という気持ちになることはあるかもしれません。その気持ちは、自分が選ばなかった方の生き方をしている人と自分を比べることで、生まれやすいです。そのため、他人と自分を比較しないという気持ちを強く持っておくことが、後悔しない選択のポイントになります。気持ちが揺らいでしまった時は、自分が選んだ道のメリットを思い浮かべ、自分が選んだ理由を思い返してみてください。またあなたと違う選択をした周りの友達も、案外あなたのことを羨ましく感じていることもあります。比較をしないために、周囲の方の意見を聞いてみることも、時にはアリかもしれません。
自分のために仕事を頑張れる
結婚すると、家族のために仕事を頑張ろうという気持ちになることが多いと思います。また、それが毎日仕事をするための原動力になりますよね。ですが、結婚をするとしても「家族のため」が強くなれば、ストレスを抱えやすくなります。そして、独身を選択する人も仕事がつまらないと、家と職場の往復・・・という寂しさを感じる方もいるのではないでしょうか。自分のために仕事を頑張れていれば、独身であっても、結婚を選んだとしても、自分のために仕事をしている感覚は残っていきます。自分のために仕事をしている感覚がなくなってしまうと「独身の友人は好きな仕事を楽しそうにやれていていいな」と、結婚の後悔に繋がってしまいます。自分のために仕事を頑張れるどうかは、どちらの選択をするにしても大切にしたいポイントです。今の会社が辛く、待遇も満足できないなら、思い切って好きな仕事に挑戦するのも、大事なことですよ。
助けてくれる友人を大切にする
困った時や悩んだ時に話を聞いてくれる、なんでも相談できる、手を貸してくれる人がいるかどうかは、独身・結婚どちらの生き方を選んでも大切になっていきます。特に、独身を選んだ場合は、身近に家族がいない分、友人との繋がりや友人の支えが生死に関わる可能性もあります。もちろん、その可能性が高くなるのは、老後の話ではありますが、少しでも不安は解消しておきたいですよね。どんな道を選んでも、この人たちとは繋がっていられるだろう……と思える友人は、ぜひ大切にしてくださいね。
結婚したくなったらすぐに行動する
独身と結婚で悩んでいる状態の時は、今すぐに決断する必要はありません。ただ、結婚したくなった時には、柔軟に行動する気持ちを持っておくと、安心できます。生きていたら、ふとしたきっかけで自分の考え方が変わることもあるでしょう。例えば、自分が素敵だなと思っていた男性に告白をされて、気持ちが大きく揺らいだ。恋愛ドラマや映画をみて、誰かといるのも悪くないなと思ったなど、そういう些細なきっかけであっても良いんです。途中で考えが変わることは、何も恥ずかしいことではありません。
一度結婚をしたけど、気持ちが変わって今は独身を謳歌している人だっています。考えを変えることに対して、あまり怖がらないようにしてみてください。もし、途中で結婚したくなった時は、結婚相談所や婚活パーティー、マッチングアプリなど、自分に合う方法でまずは行動してみましょう。婚活をすることで、思ったよりも早く素敵な出会いがあるかもしれません。
一生独身も結婚も女性の人生の選択肢
独身で過ごすこと、結婚をすること、そのどちらにも優劣はもちろんなく、あなたの大事な選択肢です。どちらを選ぶにしても、後悔をしないようにしましょう。「なんとなく」ではなく、独身・結婚両方のメリット、デメリットを考えた上で、自分が幸せになれる道を選んでいきましょう。自分はどんなライフスタイルなら穏やかに、楽しく過ごしていけそうでしょうか?自分が安心できる環境や望む未来についてゆっくり考え、後悔のない選択を目指していきましょう。
もちろん、一度決断しても、やっぱり違うなと思ったら、方向転換するのも決して悪いことではありません。人の気持ちが日々変化していくのも自然なことです。ぜひ、定期的に自分の心の声を聞きながら、素敵な人生を歩んでいきましょう。