婚活

釣書とは?婚活のお見合いに釣書は必要?書き方や結婚相談所で求められた時の対処法

ライター
くるみ編集部
監修者
結婚相談所イノセント 代表 坂田
2024.03.19 公開
釣書(つりしょ)という言葉を聞いたことはありますか? 縁談があったとき、お見合いでよく使われていた言葉でしたが「聞いたことがない」「どういう意味の言葉かわからない」という方のほうが、今は多いのではないでしょうか。今あまり使われていないなら、自分には関係ないと思ってしまいがちな釣書ですが、急に必要になる可能性もあるのです。今回は、婚活中や婚約中に必要になることがあるかもしれない「釣書」について解説していきます。釣書が必要になったときに落ちついて対処できるように、基礎知識や対処法をしっかり押さえておきましょう。
この記事を読んでわかること
釣書とは、お見合いの際に仲人を通じて渡し合う書類のことで、履歴書のように詳細なプロフィールが書かれたものです。現代の結婚相談所のお見合いには釣書は不要ですが、交際が進んでから求められる場合があります。釣書を求められた際は、いきなり拒否せずに相手の地域の文化を尊重して、結婚の進め方を話し合うことが大切です。
もくじ
1. 釣書とは? 2. 釣書に書く内容 3. 釣書の書式やマナー 4. 婚活や結婚相談所で釣書は必要? 5. 結婚相談所で釣書を求められたときの対処法 6. 婚活のお見合いでは釣書は基本不要!

釣書とは?


まず初めに、釣書について解説していきます。釣書とは、お見合いの際に仲人を通じて渡し合う書類のことで、就活でいう履歴書のようなものです。お見合いだと、お互いがどんな人なのかが事前にわからないため、釣書を交換し合って相手の情報を得るために使われます。中には、釣書の他に、家族や親族について記載した家族書、親族書を交換し合うケースも。現代では、釣書の交換はほとんどありませんが、今でも一部で行われることがあります。釣書は、主に関西圏での呼び方であり、関東圏では「身上書(しんじょうしょ)」と呼ばれています。釣書以外の家族書、親族書は、現在でも結納や両家顔合わせを行う場合に交換することがあるため、存在を知っていたという方もいるかもしれませんね。

釣書に書く内容


釣書は、お見合い相手に渡す履歴書のようなものです。ただ、一般的な履歴書とは書く内容も書き方も違います。履歴書には書かないけど、釣書には書く必要がある内容もあるのです。ここでは、釣書に書く内容について解説していきます。実際に釣書を書くことになったとき、内容に漏れがないようにしっかりチェックしておきましょう。

氏名・生年月日


氏名と生年月日の基礎的な情報は、必ず記載するようにしましょう。また、氏名によっては読みづらいものもあるため、忘れずにふりがなも記載するようにしてくださいね。難しい漢字を使う氏名である場合は、正式なものを記載することが大切です。また、生年月日は和暦で記載する方が多いです。和暦を使う場合は、全体的に和暦に揃えて記載することを忘れずに。

本籍地・現住所


釣書には、現住所だけでなく本籍地の記載も必要です。普段生活していると、本籍地を書類に書くことが少ないため、正式なものを把握できていないという方もいると思います。本籍地は婚姻届にも書くことになるため、結婚を考えているのであれば事前に調べておきましょう。

学歴・職歴・勤務先


学歴や職歴、勤務先も釣書には欠かせない情報です。学歴は、履歴書と同様に中学校卒業から記載します。私立一貫校など、場合によっては小学校から学歴を記載するのもOKです。職務経歴書のように、事細かに職歴について記載する必要はありませんが、これまで働いたことのある会社の名前や部署については記載するようにしましょう。イメージとしては、履歴書の左側に記載する職歴の書き方のイメージです。

資格・趣味・特技


持っている資格、趣味、特技についても記載しておきましょう。本籍地や学歴、職歴だと人柄の部分があまり見えてこないため、人柄が垣間見えるような趣味や特技を記載しておくとなおよいです。資格は、持っているものをすべて記載するのではなく、数個に絞って書くようにしてくださいね。

身長・体重


履歴書には記載しませんが、釣書には身長や体重の記載が必要です。ただ、見ず知らずの相手に体重までを公開することに抵抗がある方も多いと思います。そのため、体重については詳細まで記載しなくてもOKです。「小柄」「標準体重」など、大まかに記載するようにしてみてください。

伝えておきたいことやアピールポイント


その他にも伝えておきたいことやアピールポイントがあれば、釣書に記載して大丈夫です。就活で履歴書を使った書類審査があるように、お見合い前に釣書による審査があると思っておくと、書くことや相手に伝えたいことのイメージが湧きやすいでしょう。中には、既往歴の欄を追加し「既往歴なし」「健康状態良好」などと記載するケースもあります。

釣書の書式やマナー


続いて、釣書の書式やマナーについて解説していきます。現代では、ほとんど釣書を用意することがないため、釣書が必要になったときにはじめて釣書を作成するという方が多いと思います。初めてでわからないことも多い中、今後を左右する重要な書類の釣書を用意するのは大変ですよね。相手方に渡してからマナー違反だったことに気づいて後悔してしまわないように、気をつけながら作成していきましょう。

用紙


釣書で使用されるのは、A4やB5程度、便箋サイズの用紙です。重要な書類であるため、適当な紙ではなく、和紙や上質紙、便箋などの白無地、縦書きの罫線入りのものを使用するようにしましょう。

封筒


封筒は、選んだ用紙に合ったものを用意するようにしてみてください。和紙を選んだのであれば、封筒も和紙のものにするなど、統一感があるものにするのがベストです。また、郵便番号や切手の枠があるものではなく、無地の封筒を選ぶようにしていきましょう。封筒の表には「釣書」と書き、最初に開く部分が釣書の読み始めになるように、文章の始めの部分を上側に重ねて三つ折りにした状態で封筒に入れるようにしてくださいね。

筆記具


釣書を書くときは、筆ペンや万年筆、毛筆がおすすめです。ボールペンや消せるボールペンなどで記載するのはなるべくやめておきましょう。もしボールペンを使う場合は、公文書用として日本工業規格(JIS)の品質要求を満たしているものを探し、使用するようにしてみてください。

Point:釣書は手書き


最近は、就活で使う履歴書や職務経歴書の作成はパソコンで行うのがスタンダードになっていますが、釣書は手書きで作成するところがポイントです。お見合い相手やお見合い相手に届ける最初の手紙だと思って、手書きで丁寧に作成するようにしていきましょう。字に自信がない方は、代筆サービスや字がきれいな知人にお願いしてもOKです。ただ、中にはパソコンで作成する方もいるため、その場合は両家が揃ってパソコンでの作成にすることが大切です。

写真を同封する


釣書には、写真を同封するのがスタンダードです。写真がないと、釣書の内容のみでの判断になってしまい、お互いに関する情報が少ないです。同封する写真は、お見合い写真と言われるようなフォーマルな写真1枚と普段の様子が伝わるカジュアルなスナップ写真1〜2枚にするのがおすすめです。フォーマルな写真だけだと、堅苦しい印象を持たれてしまいやすいので注意しておきましょう。


婚活や結婚相談所で釣書は必要?


ここからは、現代における釣書の必要性について解説していきます。今行っている婚活でも、いずれ釣書が必要になるのかどうか、気になっている方もいるかと思います。マッチングアプリや婚活パーティー、結婚相談所などでの婚活において、釣書は必要になってくるのか、確認していきましょう。

結婚相談所のお見合いに釣書は不要


基本的に、マッチングアプリや婚活パーティーでの婚活、結婚相談所のお見合いに釣書は不要です。さまざまな婚活サービス内でのお互いのプロフィールが、釣書の役割を果たしています。相手から何も言われていない、仲人からも何も言われていないのであれば、釣書は不要だと思っておいて大丈夫です。

昔ながらのお見合いは必要な場合も


結婚相談所を通じてではなく、昔ながらの仲人を通じて行われるお見合いでは、釣書が必要な場合もあります。その場合は、仲人から釣書の提出を求められるため、必要に応じて作成するようにしていきましょう。

交際が進んでから求められる場合もある


恋愛結婚や通常の婚活、結婚相談所でのお見合いでは釣書は不要ですが、中には交際が進んでから相手や相手の家族に釣書を求められるケースもあります。そのため、釣書は絶対に必要ないと思っておくよりかは「必要になるかもしれない」という意識を持っておくのがよいでしょう。

結婚相談所で釣書を求められたときの対処法


最後に、結婚相談所での婚活をする中で釣書を求められたときの対処法について解説していきます。結婚相談所を利用したお見合いや結婚においても、釣書を求められることがないとはかぎりません。そのため、釣書を求められたときの対処法をしっかり心得ておくことが大切です。いざというときに、さっと対処できるようにポイントを押さえておきましょう。

いきなり拒否せず両家で結婚の進め方を話し合う


相手から釣書を求められると「この時代に?」と思ってしまうこともあるかもしれませんね。ただ、いきなり否定することはせず、相手や相手の家族の意見をしっかり聞き、両家で結婚の進め方を話し合うようにしていきましょう。すぐに拒否してしまうと、その事実で印象が悪くなってしまうこともあるため、注意が必要です。

相手の家庭や地域の文化を尊重する


現代では、釣書はスタンダードなものではなくなりましたが、今でも釣書の存在を大切に思っている方はいます。結婚するうえで、自分の子どもが結婚するうえで、釣書があったほうが安心だと考えている方もいるのです。そのため、もし相手や相手の家族が釣書を求めている場合は、相手の家庭や地域の文化をなるべく尊重するようにしましょう。尊重したうえで、どう結婚を進めていくか話し合ってみてくださいね。

釣書を出すなら「お互いに」が鉄則


釣書を出すことになった場合は「お互いに」が鉄則です。片方だけが釣書を出すのではなく、お互いに交換するようにしましょう。釣書の提出を求められているが、求めると出してもらえないという場合は、話し合いをして、お互いに出し合う形にできるように進めてみてください。結婚前のこういったやりとりでぶつかってしまったり、不満を抱えてしまったりすると、結婚生活にも影響してしまいやすいです。釣書を出すならお互いに出すようにし、円満な結婚を目指してみてくださいね。

婚活のお見合いでは釣書は基本不要!


昔は、お見合い前にお互いの情報がわからかったため、釣書の提出はあたりまえでした。ただ、時代の変化とともに、さまざまなサービスが生まれていき、釣書の提出はほとんどなくなってきています。恋愛結婚やマッチングアプリ、婚活パーティーでの出会い、結婚相談所でのお見合いでも釣書は基本不要です。ただ、昔ながらの仲人を介したお見合いや相手方からの要求があった場合は、釣書を作成する必要があります。もし、釣書を作成することになった場合は「お互いに」提出することが大切です。釣書を求める相手や相手の家族の声にしっかり耳を傾け、相手の家庭や地域の文化を尊重しながら、結婚の進め方を話し合うようにしていきましょう。