「価値観が合わない」とは？
価値観の違いに向き合う前に、まずは価値観について知っておくことが大切です。価値観とは何なのか。そして、価値観が合わないとはどういうことなのか。しっかり把握したうえで、恋人との価値観の違いに向き合うようにしていきましょう。
そもそも「価値観」とは？
価値観とは、何に価値を見出すかという考え方のことです。物事を評価するときの判断基準になるものでもあります。価値観は、生まれ育った環境や個々の経験によって形成されていき、ずっと変わらないこともあれば、さまざま影響から大人になって変化することもあります。
価値観が合わないってどういうこと？
価値観が合わないとは、それぞれが自分の判断基準としてきた「当たり前」の感覚が異なっていることによって生じる、考え方のズレのことです。一人ひとり、これまでの経験や生きてきた環境が違うため、価値観は異なっていることの方が多く、人と価値観が合わないのも特に珍しいことではありません。
彼氏と価値観が合わないと感じがちな項目
ここでは、彼氏と価値観が合わないと感じがちな項目について解説していきます。彼と過ごす中で、考え方や捉え方に驚いたり、疑問を感じたりしたことがある女性は多いのではないでしょうか。これまで感じたことのある彼との価値観の違いに当てはまるものはあるか、探してみてくださいね。
金銭感覚
デート代やプレゼント代、趣味に使うお金、生活費など、お金に対する価値観が彼と違うと感じる女性は多いです。人によって、どこにお金をかけたいかという優先順位は異なるため、違いを感じやすい部分なのですよね。金銭感覚に大きな違いがあると、金銭的な負担からデートの回数を気にしてしまったり、結婚への不安を感じてしまったりする可能性もあります。
マナーや常識の違い
恋人とマナーや常識が違うことを感じ、悩んでしまう女性もいます。マナーや常識は、幼少期に形成された基礎的な価値観が影響しているため、人に合わせて変えるのが難しいことが多いです。そのため、カップル間の話し合いで解決できないこともあるのですよね。マナーや常識の違いは、恋人期間にそこまで気にならなくても、結婚して夫婦になることを考えると、受け入れられないケースもあります。
恋愛や結婚観
恋人とは毎日会いたい、たまにでも良い。結婚したら共働き家庭にしたい、専業主婦家庭にしたい、子供が欲しい、子供はいらない、など、恋愛や結婚観の違いに悩む女性もいます。お互いに好きな気持ちがあっても、理想としている未来が違うとうまくいかなくなってしまうこともあるのです。また、人生における恋愛、恋人の優先順位の違いによって、お互いにストレスを感じてしまうカップルもいます。
仕事や働き方
何よりも仕事を優先したい、仕事が楽しいという方もいれば、仕事は生活のためだけに最低限で良いと考える方もいますね。カップルで、仕事や働き方の価値観が違うケースはよくあることです。恋人となるべく多くの時間を過ごしたい女性が、仕事第一の男性と交際すると、寂しさや不満を抱えてしまいやすいです。
休日の過ごし方
土日休みのカップルの場合、土日をどちらもデートに使うカップルもいれば、どちらかだけにしているカップルもいると思います。また、休日は仕事の疲れを取るために家からなるべく出たくないという方もいますよね。カップル内でインドア派とアクティブ派に分かれてしまうと「デートに行けない問題」に悩まされることがあります。また、反対の「休日に休めない問題」に頭を悩ませることもあるでしょう。
衛生観念や生活習慣
頻繁にデートをしていたり、長く付き合っていたりしても、生活をともにするまでわからないことは意外と多いです。今までうまくいっていたのに、同棲した途端にうまくいかなくなってしまうカップルもいるのです。特に衛生観念や生活習慣の違いは、揉めごとになりやすく、同棲で乗り越える最初の壁といえるかもしれません。汚いと感じる度合いやタオルの洗濯頻度など、細かい価値観の違いが出てくるため、どのように生活を進めていくかをすり合わせていく必要があります。
友人や家族との人間関係
何よりも恋人が1番という方もいれば、友人や家族を優先したいという方もいますね。自分が一緒に時間を過ごしたい相手の優先順位が違うカップルは、お互いの理想が叶わず、ストレスを感じてしまうことがあります。また、家族や友人が1番の男性に対しては、結婚後の家庭運営や子育てに不安を感じてしまうことも。どちらが正解ということはありませんが、お互いの人間関係に関する価値観に差があると、交際を続け、結婚を考えるうえで悩んでしまうこともあるでしょう。
彼氏と価値観が合わないときに大切な「歩み寄り」
彼との価値観の違いを感じたとき「別れた方が良いのかな」と考えてしまう女性もいると思います。彼との価値観が合わないときは、必ずしも別れを選ぶ必要はありません。価値観が合わないことは、ごく自然なことです。そのため、話し合いをすれば、解決できるケースもあるのです。ここでは、彼氏との価値観が合わないときに大切な「歩み寄り」について解説していきます。歩み寄りの方法を理解して、価値観の違いを乗り越えていきましょう。
歩み寄りのポイント①そもそも価値観は合わなくて当たり前
歩み寄りのポイントとして、まず大切なのは「価値観は合わなくて当たり前」という認識をお互いに持っておくことです。人それぞれ違う人生を生きてきているからこそ、価値観が全て一緒ということはありません。価値観は、人と違っていて当たり前なのです。恋人だから、好きだから「価値観も合うはず、合わないとおかしい」と思ってしまっていると、価値観が合わなかったときに感じるダメージが大きくなってしまいます。また、価値観が合わないことに対して悲観的になってしまったり、相手を責めたりしてまったりすることもあるかもしれません。お互いの価値観の違いに向き合う前に、まずは「価値観は合わなくて当たり前」という認識を持っておきましょう。
歩み寄りのポイント②まずは自分の気持ちを伝える
話し合いでは、まず自分の気持ちを伝えていきましょう。自分の気持ちを伝えるときは「アサーティブコミュニケーション」を意識することが大切です。相手に配慮しつつ、しっかり自分の気持ちや考え方を伝えるコミュニケーションの手法を、アサーティブコミュニケーションといいます。彼に自分の気持ちを伝えるときは、アサーティブコミュニケーションの１種である「アイメッセージ」というテクニックを意識すると、よりスムーズに進めていきやすくなりますよ。アイメッセージは「私」を主語にして話すことです。意識して、私を主語にして話すことで、自分の気持ちや考え方が明確になります。また、私が主語になっていることで、率直な気持ちが伝わりやすく、攻撃的な表現も避けることができるのです。
歩み寄りのポイント③相手の話を否定せずに聞く
自分の気持ちをしっかり伝えられたら、次は相手の話をしっかり聞く番です。相手が話してくれたことに対しては、否定せずに聞くことを大切にしてみてください。話している途中で否定されたら、相手の反応が気になり、自分の気持ちを素直に吐き出せなくなってしまいます。その結果、言えないまま自分の気持ちに蓋をしてしまうこともあるかもしれません。「相手の話をあなたが受け入れられるか」の前に、まずは受け止める。自分の意見を口にする前に、しっかり相手の話を聞くようにしていきましょう。
歩み寄りのポイント④お互いの価値観を知って認め合う
お互いの気持ちを伝え合えたら、次は認め合うフェースに入っていきます。価値観の違いがあったといって相手を変えようとしたり、自分が無理に折れたりする必要はありません。必ずしも、お互いがお互いを受け入れる必要はないのです。仮に相手の価値観を受け入れられなかったとしても、お互いを認め合えれば、歩み寄ってうまくやっていくことができます。相手の価値観を受け止め、認めて「じゃあどうする？」と、お互いが許し合えるポイントを見つけていくのです。「これならお互いストレスなく、やれそうだね」と思えるポイントを見つけられるように、じっくり話し合っていきましょう。
価値観が合わない彼氏とは別れるべき？
ここからは、彼との価値観が合わない場合について解説をしていきます。交際を続ける中で、彼と価値観が合わないと感じたとき、別れる方が良いのか、関係を続けても良いのか悩んでしまいますよね。どんな状況の場合は、別れを選んだ方が良いのか。話し合いでは、うまくいきづらいのか。今後の選択に悩んでしまったときは、参考にしてみてくださいね。
別れた方がいい時：譲れない価値観が違う
お互いのどうしても譲れない価値観が違うときは、別れを考えても良いでしょう。たとえば、結婚したら共働き家庭にしたい、専業主婦家庭にしたい。子どもがほしい、子どもは望んでいないなど、自分が思い描いている将来像、結婚観に大きな違いがある場合は、話し合いでは解決できないこともあります。また、どちらかが折れて相手に合わせた場合、不満や後悔を抱えたまま生活していかなければならない可能性も。お互いのどうしても譲れない価値観が違う場合は、別れの選択肢も考えてみてください。
別れた方がいい時：価値観を押しつけられる
価値観の違いがわかったときに、歩み寄りではなく、相手の価値観を押しつけられてしまった場合は、別れを考えた方が良いかもしれません。一方的に自分の価値観を押しつけ、あなたに有無をいわさないスタイルの相手とは、長く人生をともにするのがつらくなってしまう可能性が高いです。あなたが歩み寄ろうとしても、話し合いが成り立たない場合は、別れも考えていきましょう。
話し合いができる関係の築き方
この先、長い人生をともにする相手とは、話し合いができる関係を築いておくと、うまくやっていける可能性が高まります。お互いの違いやさまざまな問題に直面したときも、話し合いができれば2人で乗り越えていくことができるのです。次に、価値観の違いを乗り越えるための、話し合いができる関係の築き方について解説していきます。話し合い、歩み寄りながら一緒に生きていける関係を目指して、日々を過ごしていきましょう。
関係性が浅いうちに判断しない
婚活をするうえで「話し合いができる人」を探そうとする女性もいます。ただ、話し合いは、お互いの本音を話す行為になるため、知り合って間もない状態で行うことは難しいです。話し合いには、ある程度深い関係性が必要になってくることをまず認識しておきましょう。知り合って間もない状態で、うまく話し合いができなかったとしても、関係性が深まればうまくできるパターンもあります。そのため、関係性が浅いうちに、判断をしないようにすることも大切です。
気になることはその場で聞く習慣をつける
話し合いが苦手な女性は、勝手に悪い方に解釈し、自己完結して終わらせてしまう傾向があります。自己判断で決めつけてしまうと、すれ違いに気づかないまま、関係性が悪化してしまうことも。相手に対して気になることがあった場合は「今のってどういう意味？」「なんで〇〇なの？」と声に出して、すぐに相手に聞く習慣をつけていきましょう。男性は、鈍感な傾向があり、女性の不安や不満を察するのが苦手であることが多いです。そのため、問題が発生していても、男性はうまくいっていると思っていることがあります。そういったすれ違いをなくすため、しっかり自分の口から思いを伝えるためにも、気になることはすぐ聞くようにしてみてくださいね。
声のトーンや表情で温度感を伝える
女性が本気で悩んでいることでも、男性に冗談として受け取られてしまうことがあります。自分の本音を伝えたい、話し合いをしたいと思っているときは、しっかり真剣なムードを作ることも大切です。「話し合いがしたい」とわかりやすく言葉にし、声のトーンや表情で自分の温度感を伝えることも大切になっていきます。話す前に「これは真剣に聞いてほしいことなのだけど」と前置きをするのも良いですね。あなたが「これは本気で伝えたい、話し合いたい」と思っている気持ちが伝わるように意識していきましょう。
何度も繰り返して二人の話し合いの形を作る
価値観の違いに歩み寄り、話し合いで解決することは大切です。ただ、真剣な雰囲気の話し合いがどうも苦手で、逃げたくなってしまうと感じる方もいるのではないでしょうか。話し合いを、最初からうまく進める必要はありません。失敗するときがあっても大丈夫ですので、何度も繰り返して2人の話し合いの形を作っていってみてください。また、中には直接の話し合いではなく、文字でのやりとりやツールを使った方がやりやすいと感じるカップルもいます。インターネットにある「価値観のすり合わせチェックシート」や価値観のすり合わせ用サービス（ふたり会議）を使用したり、手紙や交換日記で伝えたりするのが合っているカップルもいます。一度で成功させる必要はないので、何度も繰り返し、さまざまな方法を試しながら、2人に合った話し合いの形を作ってみてくださいね。
価値観が合わない時は歩み寄りの姿勢が大切！
交際中や同棲中などで感じやすく、カップルの悩みのもとになりやすいのが価値観の違いです。恋人と価値観が合わないことで「別れた方が良いのかな」と考えてしまう女性も多いですが、そんなことはありません。譲れない価値観が違う場合や話し合いが成り立たない場合は、別れの選択を選ぶのも1つの手です。ただ、それ以外のケースは歩み寄り、話し合いで解決できる可能性が高いでしょう。価値観が合わないときは、歩み寄りの姿勢を持つことが大切です。相手に合わせるでもなく、相手に合わせてもらうのでもなく、2人で歩み寄ることを大切にしていきましょう。まずは、自分の率直な気持ちをアイメッセージで伝え、そのうえで相手の思いを認めていきながら2人の答えを探してみてくださいね。話し合いができる関係性を築くことができた2人なら、この先ともにする人生でもきっとうまくやっていけるでしょう。
